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鍼灸治療とはどんな治療?

鍼灸は東洋医学の治療法のひとつです。

​我が国においては補完代替医療としての位置づけですが、中医学においては漢方と同様に確立された標準治療であります。

 

身体の異常を、局所的な原因としてとらえるのではなく、全体のバランスを重視しその乱れから病が発症するという考え方です。

身体の変化を「観て・触れて」状態を把握し、ツボ(経穴)や特定の筋肉を鍼や灸で刺激し、身体のバランスを整えることで機能回復を図ります。

人間が本来持っている自然治癒力を高め健康な身体へと導くことにより、病気になる前の状態「未病」に対しての効果も期待されています(=未病治)。

鍼灸治療の背景

鍼灸は、6世紀に日本に伝来してから、1874年明治政府の政策により西洋医学が医学の主流と制定されるまでの長い間、漢方薬とともに主流の医学として人々に親しまれてきました。また、その後も民間医療として強い支持を得てきました。
最近では、あらゆる研究所や医療機関、鍼灸大学などで科学的な実験・研究が進められ、少しずつ鍼灸の効果が科学的に証明されてきております。1997年にはアメリカの国立衛生研究所(NIH)が鍼灸の効果と科学的根拠を認める声明を発表しました。また、2002年には世界保健機構(WHO)で、さまざまな疾患や症状に対する有効性を認めています。

​治療に使う「鍼」や「灸」とはどんなもの?

鍼とは・・・ステンレスや金、銀などから出来ており長さ約30~50ミリ、髪の毛ほどの細さ(約0.1から0.2ミリ)で作られています。皮膚に触れる部分は出来る限り痛みを伴わない形状で出来ており、よく想像してしまう裁縫針や注射針とは異なり、鍼管という道具そして鍼灸師が持っている独自の技術で刺激が極めて少ない状態で皮膚に刺入することが出来ます。

 

灸とは・・・よもぎの葉を乾燥させ精製した艾(もぐさ)を糸状や米粒状にまとめ線香で燃焼させ温熱刺激を与えます。上記のもぐさを直接皮膚に乗せ燃焼させる直接灸、最近では直接皮膚にもぐさを置かず皮膚との間に空間を作り台座などの緩衝させるものをはさみ、跡を残さないように行う間接灸も普及しており、ご自宅でも鍼灸師の指導の下セルフケアとしても行えます。

鍼灸治療のメカニズム

なぜ鍼灸が効くのか?

鍼灸刺激が自律神経系や内分泌系、免疫系等に作用して、その結果として、中枢性及び反射性の筋緊張の緩和、血液及びリンパ液循環の改善等の作用があり、また人間それぞれが持つ自然治癒力に働きかけるのではないかと考えられています。

また、鍼灸刺激により、

○脊椎で痛みを抑えるゲートコントロール作用が起こる

○脳内に痛みを抑えるエンドルフィンが分泌される

○末梢神経の痛みの信号を遮断する

○痛覚閾値が上がるため、痛みを感じにくくなる

○筋肉の緊張が緩むため、血液循環が改善される

 などといった鎮静効果があげられます。

健康保険で鍼灸治療を受けるには

健康保険で鍼灸治療を受けるには?

下記疾患に当てはまる症状をお持ちの方は、かかりつけの医師に鍼灸治療の同意をいただく事で保険を使って治療を受ける事ができます。

自分の症状が保険適用されるのか、保険適用までの流れや手続きなど、わからないことがあれば気兼ねなく鍼灸院にお問い合わせください。

 

○神経痛

○リウマチ

○頸腕症候群

○五十肩

○腰痛症

○頸椎捻挫後遺症

 

鍼の種類

鍼や灸に種類はありますか?

・はい。鍼には通常使われるタイプの<毫鍼>よく置き鍼ともいわれる丸い絆創膏で安全に鍼先のみを固定し(1ミリ以内のもの)持続刺激を与える<円皮鍼>刺入せず皮膚を押圧また擦過を目的とした<鍉鍼>耳つぼ用の<耳鍼>等これ以外にも種類は豊富です。

 

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